DeNA今永昇太投手(29)が投打“二刀流”の活躍で、交流戦初優勝を狙うチームを2連勝に導いた。

投げては7回9安打2失点。3者凡退は1度だけという苦しい内容ながら4勝目。打席では1安打1犠打でチャンスメークし、連続得点につなげた。今季ハマスタ初白星でお立ち台に上がると「勝てたことがうれしい。クワ(桑原)と関根と他の野手の方にたくさん感謝して、来週また頑張りたい」と力強く話した。

エースが打席で、いぶし銀の輝きを放った。2回2死一、二塁。日本ハム上原の外角149キロ直球を流し打ち、三塁野村のグラブをはじく内野安打。満塁とチャンスを広げ、関根、桑原の連続適時打につなげると、4回1死二塁では三塁前にきっちり犠打を成功。同じく関根、桑原の連続適時打を呼び込んだ。お立ち台では「僕がヒットを打ったら相手ピッチャーはものすごくいやだろうなと。たまたまヒットになってくれた」と言うが、打率3割6分4厘は“たまたま”で残せる数字ではない。理論派左腕はロッカーが隣の佐野から上原の情報を収集。「左バッターにはフォークもあると言われていたのでフォークも見逃せました」。助言を胸に2回の打席ではカウント1-2からの4球目、勝負球の134キロフォークをきっちり見逃し、5球目の安打につなげた。「そういう出来る準備を丁寧にやっていく。『たまたま』ではなく『だからこうなった』という準備をしたいなと思っているので」とうなずいた。頼もしいエースの活躍で6連戦を白星発進。ホームで交流戦の頂点をつかみ取る。【鈴木正章】

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