DeNAが「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム戦に敗れ、交流戦初優勝は20日以降に持ち越された。引き分け以上で優勝が決まる最終戦に、三浦大輔監督(49)は「マシンガン継投」を選択。今季初先発の上茶谷が4回無失点と好投し、5回からリリーフ陣を投入。8回に追いつかれ、延長10回に守護神山崎が決勝弾を浴びた。優勝の行方は2試合を残す楽天の結果次第だが、3-4と1点差負けで踏みとどまったため、得失点率差で極めて優位な立場に。交流戦初Vを、ほぼ手中に収めた。

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ゲームセットの瞬間、右翼スタンドが静まり返った。延長10回に守護神・山崎が日本ハム万波に決勝のソロを浴び、3-4で惜敗。最終戦に勝って、交流戦初優勝を達成する青写真は逃したが、1点差負けで優勝の可能性を残した。優勝の行方は残り2試合の楽天の結果次第だが、得失点率差で大きく引き離し、“ほぼV”が見えた。

三浦監督 あとはね、どうすることもできないので。勝ちに行って、負けてますし、全員が悔しい表情でしたから。でも、終わったことは変えられないので、次に向けて、準備していきます。

「マシンガン継投」で勝利を、交流戦初優勝を目指した。中継ぎで17試合に登板し、防御率1・07と抜群の安定感を誇った先発上茶谷が4回無失点の好投。58球だったが、当初の予定通りに、5回からは2番手で三嶋を投入。森原、入江、ウェンデルケン、伊勢、エスコバー、山崎と次々とつぎ込み、粘りに粘って、1点差で惜敗した。

初Vは持ち越されたが、シーズン最終盤に向けた経験、財産へと変わる。13日の日本ハムとの試合前。三浦監督は選手を集め「交流戦の優勝を全員で目指して、意識してやっていこう」と優勝を強く意識させて6試合に臨み、4勝2敗。三浦監督は「今日負けたのは悔しいですけど、全員が意識した中でこう戦えた。この経験は絶対生きてきますし、生かさないといけないですし、大きな財産になる」と勝負の秋に向け、確かな手応えを感じた。【久保賢吾】

▽DeNA山崎(延長10回に日本ハム万波に決勝のソロを浴び)「1発のあるバッターに1発を打たれたのが反省点です」

○…キャプテン佐野が、一時勝ち越しとなる2点適時打を放った。1-1で迎えた7回無死満塁、河野に対しカウント2-2からの5球目、外角147キロ直球を中前にはじき返した。「必死に食らいついていきました」と振り返った。

▽DeNA上茶谷(今季初先発で4回3安打無失点)「ストレートの状態は良かったです。力んでコントロールできていないところがありましたが、ユウダイ(山本)のリードに助けられ投げることができた」

【写真たっぷり詳細ライブ】DeNA交流戦初V持ち越し 延長10回山﨑康晃が痛恨被弾で敗戦 優勝の行方は?