ロッテ安田が3万7000人を超える大観衆を歓喜させた。延長10回2死二、三塁。1ボールから西武佐々木の甘く入った直球を捉えて中前に運び、プロ初のサヨナラヒット。「この前は犠牲フライで、なんちゃってだったので、クリーンヒットで決められてすごいうれしい」。6月24日の日本ハム戦では左犠飛でのサヨナラ打だっただけに、喜びは格別だった。

夏のスペシャルイベント「BLACK SUMMUR WEEK」の開幕戦。4年ぶりの東京ドーム開催でもあった。午後10時をすぎて鳴り物応援がなくなっても、変わらない声量に背中を押された。満塁策の可能性もあった状況に「自分勝負だと思った」と強い気持ちで打席に。「いつものマリンもすごいんですけれど、人生の中で一番すごい歓声だった。絶対に負けられないと思った。その中で打てたことがうれしい」。

吉井監督の親心もひとしおだった。一時は不振に悩んでいた安田の殊勲打に目尻が下がった。「オールスターの選手なんでね。これで頑張ってオールスターに行けるんじゃないかなと思います。突然打てなくなっちゃうので、油断せず尻をたたきます」。チームは2度のサヨナラを含む同一カード3連勝で波に乗り、上位を追う。【鎌田直秀】

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