DeNA今永昇太投手(29)が、いきなり出ばなをくじかれた。1回の初球。プロ8年目で初めて先頭打者本塁打を打たれた。のけぞるしぐさを見せた。その後も四球と安打で1死一、三塁としたが、後続を断ち切り、1失点で切り抜けた。8連続ハイクオリティースタート(HQS=先発7回以上、自責点2以下)を継続しているだけに、慌てることなく立ち直った。

目の上のたんこぶ、2位広島との対戦だ。「僕が投げた試合で(個人の)結果がどうであれ。勝ったという事実を持って来たい」。HQSにはこだわりはなく、打席でも勝利を求めた。3回先頭の第1打席。投手には珍しく、内角のラインぎりぎり、投手寄りぎりぎりに立った。3球目のスライダーに食らいつき、左中間二塁打で出塁した。打率はチーム平均を超える2割6分9厘にまで浮上した。得点にはつながらなかったが、気概は十分に見せた。

昨年12月から水分補給の方法を変えた。練習や試合中、必ず500ミリリットルのペットボトルをやめて2リットルのボトルを用意している。「500ミリリットルのペットボトルを置いてトレーニングしていると、500に合わせて飲んでしまう」。夏場を迎えて効果が表れている。例年は1試合投げ終えると、約2キロ体重が落ちていた。今季は1キロ弱。「体は70%以上が水と言われる。本当に今年のパフォーマンスを支えているのは、水分補給の意識かなと思う」。体重回復のため無理して食事を摂取する必要がなくなった。

5回無死一塁、野間からスライダーで空振り三振を奪った後にベンチに下がった。「けがの治療」と場内アナウンスがあり、2番手石川と交代した。【斎藤直樹】

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