阪神佐藤輝明内野手(24)の大飛球が終盤の接戦で効いた。1点リードの6回表2死一、三塁。左腕石田の真っすぐに狙いを絞った。カウント1-1から143キロ直球を振り抜き、左中間を破る2点適時二塁打を決めた。

「チャンスだったので、一振りで打つことができて良かったです」。この一打で石田は降板。走者2人の生還を見届けると、塁上でゆっくりとうなずいた。

前日5日のDeNA戦は14安打7得点で大勝。つながった打線の中、自身は内野安打1本に終わっていた。「そらまあ、打ってなかったので、打ちたかったですし。今日は良かったです」。前日の悔しさも晴らす一打となった。

だが守備面では反省も口にした。「捕りたかったですけど…」。適時打を放った直後の守備だ。6回裏2死一、二塁から4番牧のゴロが三塁へ飛ぶ。三塁周辺の土の部分で跳ねた打球。後方で体勢を変えながら捕球を試みたが、後逸した。記録は安打となったが、二塁走者の生還を許し、2点差に迫られた。

前日記録した悪送球に続く、2日連続の“ミス”。岡田彰布監督は「自分らでそんなん苦しめとるんやからなあ。考えられへんよ、あんなん。わざわざ、しんどい展開に持っていっとるんよ」と怒りを隠さなかった。もちろん、一番悔いているのは当の本人に違いない。「次、出さないためにどうやるかが大事。しっかり練習してやっていきたい」。

打撃面では鬼門ハマスタ3連勝に一役買った。反省を生かし、次は攻守で貢献する。【波部俊之介】

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