巨人岡本和真内野手(27)が東京ドームに100本目のアーチをかけた。同点の6回2死、ヤクルト小沢の140キロ直球を仕留め左中間中段まで運ぶ一時勝ち越しの41号ソロ弾。直前まで12打数2安打と苦手にした変則右腕を「あまり打ててないですし、もう割り切って思い切っていきました」と攻略した。8月13日DeNA戦以来約1カ月ぶりの本拠地アーチで、史上8人目の東京ドーム通算100本塁打を達成した。

8日からのホーム中日3連戦で3試合連続ノーヒットに終わると、深夜に“ホーム”でバットを握った。スイングの軌道や構えなど、打撃フォームの修正点が頭を巡ったからだった。思い立って深夜2時、自宅で素振りを敢行。汗でモヤモヤした気持ちを洗い流して眠りについた。直近は4戦3発。41本塁打は球団生え抜きの右打者では単独最多となった。

守備では3つのポジションをこなし、チーム事情に合わせて貢献。坂本の三塁コンバートに伴い、本職だった三塁から一塁や左翼での出場が増えた。この試合も左翼で先発し7回の守備から一塁に就いた。「僕が勝負するところは打席なので。気分転換にもなりますし、外野ってこんなしんどいんだなって思ったり、ファーストも動くのでしんどいなと。いろいろな人の気持ちを感じながら守ってます」。勝率5割復帰のチームを攻守で支える。本拠地では残り5試合。「ホーム球場ですし、また打てるように頑張りたいです」。東京ドームでの豪快なアーチがよく似合う。【小早川宗一郎】

▼岡本和が6回に41号。巨人右打者の最多本塁打は10年ラミレスの49本だが、生え抜きでは19年坂本の40本を上回る新記録となった。また、東京ドームでは今季18本目で、通算395試合目で100本に到達。同球場での最多本塁打は阿部の219本で、100本以上は8人目。395試合で到達は、07年小笠原の397試合を抜く東京ドーム最速100号となった。