中大が国学院大に勝利し、2勝1敗として勝ち点を挙げた。

同点で迎えた8回裏。2死満塁から中前祐也内野手(4年=浦和学院)が押し出し四球を選び、勝ち越した。なおも2死満塁で石井巧内野手(4年=作新学院)の右前適時打で2点を追加し、土壇場の攻防を制した。

ドラフト上位候補同士の投手戦となったこの試合。中大の最速155キロ右腕、西舘勇陽投手(4年=花巻東)が国学院大の最速153キロ左腕・武内夏暉投手(4年=八幡南)に投げ勝った。7回を3安打無失点と試合を作り、後ろにつなげた。

体調不良からの復帰のマウンドに、チームメートへの思いをぶつけた。27日の初戦は体調不良のため先発を回避し、この日の3戦目で復帰。「自分のせいで1、2戦投げられなくて申しわけなかった」。目の前で、勝利のために奮闘するチームメートに、自身を奮い立たせた。「三振を狙いにいくと球数が増えるので、打ち取る方を優先しました」。この日の最速は147キロながら、カットボール、スプリットに自信のあるフォークを交え、打たせて取った。2回、4回のともに1死一、三塁のピンチにはギアを上げ、真っすぐで併殺に仕留めた。「みんなよく守ってくれて、ありがたかったです」と、チームメートに感謝した。

1戦目、2戦目とエース不在の中、全員野球で1勝1敗とし、3戦目は西館が復帰。お互いに支え合いながらも勝ち点を手にした。清水達也監督は「これからも、思い切って戦っていきたい」と、後半戦に向け手応えをつかんでいるようだった。

▽国学院大・鳥山泰孝監督(6安打1得点で4失策)「ミスが失点につながった。でも、何とかしのいで同点に追い付いたが、あと1本出したかった。精いっぱいやった結果」