「甲子園大会まで、あと1日~!」

準硬式野球の選手たちの元気な声が13日、大阪シティ信用金庫スタジアムに響き渡った。14日に甲子園球場で開催される「全日本大学準硬式野球 東西対抗日本一決定戦 甲子園大会」を控え、同大会プレマッチが行われ、試合は1-0で西日本センバツチームが東日本センバツチームに勝利した。

待ちに待った日がやってくる。昨年、初めて「東西対抗日本一決定戦 甲子園大会」を開催したが、悪天候のため試合開始ギリギリに中止を決断。全日本準硬式野球連盟の理事で、日大準硬式野球部のコーチ、今大会のディレクターを務める杉山智広さん(40)は「去年はベンチにまで入ったのに雨に見舞われプレーはできなかった。選手たちにとって、『甲子園は近くて遠い場所』。簡単には聖地には立てないんだ、という思いでした」。

もう1度、聖地立つチャンスを! 学生スタッフ中心に構成されたプロジェクトチームは月1度、オンラインミーティングを行い準備を重ね、いよいよ実現の時を迎える。杉山さんは、「裏方のお披露目のひとつでもある。明日、この2年間の思いを発揮してくれたらと思います」と期待した。

杉山さん自身、甲子園には大きな思い入れがある。日大三OBで、01年主将として夏の甲子園優勝に導いた。甲子園に足を踏み入れるのは約22年ぶりとなる。「僕は甲子園にお世話になった。その魅力を1人でも多く伝えたいという思いがある」と話す。

甲子園の舞台に立てる機会は高校野球2年半の5回しかない。全国のほとんどの選手たちがその舞台を目指し、夢破れ悔しい思いをする。「大学の硬式野球の聖地は神宮球場。準硬式野球に、もう1度甲子園を目指す環境があったら。準硬式野球の魅力のひとつにもなり、競技人口も増える可能性にもつながる。そんな思いを、発信したいんです」と、今大会の企画立案のきっかけを口にした。

大会は、甲子園でプレーするだけではない。2泊3日で、東西対抗日本一決定戦に加え、インテグリティ研修会、キャリア支援研修会、他団体との交流、と盛りだくさんのプログラムが組まれている。連盟の認知度向上を図るだけでなく、参加選手、学生たちの成長も目的としている。

試合は正午、試合開始。杉山さんは「歴史に残る1日を、選手たちと精いっぱい見せたいです」と、話す。甲子園に、また新たな1ページが刻まれる。

 

全日本大学準硬式野球東西対抗日本一決定戦甲子園大会 実施要項~連盟設立75周年記念~

東日本センバツチーム-西日本センバツチーム

会場 阪神甲子園球場

11月14日、正午プレーボール予定

一般開放し無料で入場可能。

※雨天中止

※午前は雨天中止となった昨年度のメンバーによるエキシビジョンマッチを予定