100万人が大熱狂! 「阪神タイガース、オリックス・バファローズ優勝記念パレード」が23日、大阪市の御堂筋と兵庫・神戸市の三宮で行われ、18年ぶりのリーグ制覇、38年ぶりの日本一を成し遂げた阪神岡田彰布監督(65)、V戦士が虎党に祝福された。史上初となるセ・パ球団による同日パレードは午前と午後で会場を入れ替え実施。主催者発表では沿道の観衆は大阪で55万人、神戸で45万人が集まった。阪神は65万人、オリックスは35万人と両球団合わせて100万人を動員。関西にとって歴史的な1日となった。

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岡田監督は感動していた。快晴のもと行われたVパレード。360度から数え切れないほど「ありがとう!」の声が飛んだ。85年の日本一ではパレードは実施されず今回が球団初の日本一パレード。パレード車両から沿道に手を振り続けた指揮官は、グッときていた。「ありがとう、というのが多かったよな」。

03年は1軍内野守備走塁コーチ、05年は監督として阪神をリーグVに導いた。指導者として過去2度経験したパレードとの違いを問われ「おめでとうと、ありがとうの違いかな」と振り返る。

「(これまでは)おめでとうという言葉をもらったけど、(今回は)ありがとうという言葉の方が、残ってるよな、実感にな。ありがとうが多かった気するよな、言葉的にもな」

それだけ虎党みんなが願っていた悲願がかなった。祝福はもちろん、ファンからの感謝の言葉が、38年ぶりの日本一を深く実感させてくれた。

午前の三宮会場には約30万人。午後は御堂筋に約35万人が集まり、阪神側の沿道観衆は、星野監督が率いた03年に並ぶ約65万人だった。「タイガースファンの結集というかね。今日にね、全タイガースファンの声をね、全部聞いたという感じ」。御堂筋のスタート地点は、偶然にも指揮官が幼少時代に通った愛日(あいじつ)小学校跡地の付近。「感無量の気持ち」と原点の地でかみしめた。

亡き父勇郎(いさお)さんが阪神の後援会メンバーだった縁で62年のVパレードでも岡田少年はオープンカーに乗っていたという。「62年は幼稚園やなあ。白いブーツで乗ったん。それは覚えてるけどな」。虎のVパレード4回全てを経験し、見据えるのは来季の連覇だけだ。

「1年間ね、戦って成し遂げた、そういう達成感を今日は心底感じましたね。やっぱり勝たないといけない。声援に応えて最終的には勝つ。それは勝負の世界だなと。そういう考えを特に今日は受けましたね」

強い虎を率い、関西に再び「ありがとう」の嵐を起こす。【中野椋】

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