ソフトバンク大津亮介投手(24)が24日、「摂津ロード」を目標に掲げた。ルーキーイヤーの今季は中継ぎで46試合に登板。2勝0敗、13ホールド、防御率2・43の成績を残し、来季は先発転向が決まっている。中継ぎスタートでプロ4年目の12年に沢村賞を獲得したOBの摂津正氏(41=野球解説者)と同じ道だ。模範になる大先輩がいるだけに、大津の志は高かった。

「少しでも摂津さんに似ているというか、摂津さんのような投球ができたら。いずれはホークスのエースになりたい。少しでも早く近づけるように1年1年やっていきたい」

憧れの元エースに近づくべく、今オフはオリックス山岡に弟子入りする。年明けから沖縄での自主トレに同行すると明かした。山岡は19年に先発として最高勝率のタイトルを獲得しており「山岡さんは変化球も多くてどれも一級品だと思う。少しでも自分のものにできたら」。特に宝刀「縦スラ」に関しては「教えてもらえたらぜひ使いたいです」と習得に意欲的だった。

隠し球もある。「僕の中では一番打ち取れる球種」と話すのが、右打者の内角に食い込むワンシームだ。社会人の日本製鉄鹿島時代に巨人菅野の映像を研究して習得。今季は状況や配球の兼ね合いで1球も投じなかったという。「社会人の時は右打者にワンシームを使っていました。楽に打ち取れるに越したことはないので使えたら」。最大の武器も解禁する。

チェンジアップ、カーブなども含め、7種類の変化球を操る技巧派右腕。この日はペイペイドームでウエートトレーニング中心の自主トレを行った。念願の先発転向にも「開幕ローテに入れないと意味がない」と油断はない。大津が「あの手この手」でエース道をつかみ取る。【只松憲】

◆大津亮介(おおつ・りょうすけ)1999年(平11)1月13日生まれ、福岡県志免町出身。九産大九州-帝京大-日本製鉄鹿島を経て22年ドラフト2位でソフトバンク入団。サッカー日本代表のDF冨安健洋(25=アーセナル)は高校の同級生。プロ初勝利は23年6月18日の阪神戦(甲子園)。新人では14年の楽天・横山に次ぐ史上2人目の1球勝利を手にした。175センチ、63キロ。右投げ左打ち。

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