広島会沢翼捕手(35)が11日、契約交渉を行い、3000万円減の1億1000万円で更改した(金額はすべて推定)。「球団からは僕がマスクをかぶった防御率は良くなったと言われましたけど、それは投手のおかげ。来年、必死になって、一からやっていきたい」。チーム内での立ち位置を理解しつつも、一選手として貪欲に出場機会を求める。18年目へ気持ちを新たにした。

今季は捕手に専念した坂倉が1番手で起用されたことで、出場は54試合で、13年以来の60試合以下の出場にとどまった。出場機会機会が限られ「体の面が難しかった。守備の面はあまり(なかった)。打撃の面ではあった」と明かした。打撃成績は打率は2割を切る1割7分2厘、1本塁打、10打点と前年を下回った。「すごく勉強になった。また周りが見えるようになった。僕にとっては苦しい1年でしたけど、すごくプラスになった1年でもあるなと」。チームや対戦相手などを俯瞰(ふかん)してみることで得るものもあった。

チームとして足らないものも当然ある。「2位になってクライマックスに行きましたけど、優勝しないと意味がない。(日本一は阪神は)一枚岩になっているなと。最後の最後までユニホームを着て、最後みんなで笑って終えるシーズンにしたい。そのためにもみんなで同じ方向を向いて戦っていけたら」。ときには新井監督やコーチと選手との橋渡し役となり、ときには投手と野手の間にも立つ。チームが再び浮上するため、グラウンド内外で自分ができることを全うしていく覚悟だ。【前原淳】