東京6大学野球の東大が16日、都内の東大球場で年内最後の練習を行った。

今秋のリーグ戦でベストナインを獲得し、侍ジャパン大学日本代表候補に選出された酒井捷(すぐる)外野手(2年=仙台二)が、飛躍の1年を振り返った。

全国レベルの好投手がひしめく6大学リーグで、打率3割1分6厘の好成績をマーク。次は「3割5分を残したい」とさらなる目標を掲げた。

飛躍の背景には打撃改造があった。春季リーグ後、「相手に合わせてばっかりで自分のスイングを見失っていた」と根本から見直した。これまで足を大きく上げていたが、すり足気味にして足のステップを小さくすると、結果に結びついた。「明確に意図を持って取り組んだ成果が出たっていうのは、練習の仕方として自信になった」とうなずいた。

1~3日に愛媛・松山で行われた同代表合宿については「もう高校時代は全くの無名で、最後の夏初戦敗退だったので。大学に入る前から考えると全く考えられないような、そういった機会をいただけて本当にありがたく思ってます」と、トップレベルの空気を味わった。

自身の武器は「やっぱりバッティングの率を残せることと、足だと思う」と50メートル6秒の快足を備える。

来年はどんな1年にしたいか。「高校時代は全く野球がうまくなくて、無名でした。伸び率では他の選手と比べて自分が一番だと思う。成長の伸び幅を3年生になっても維持していくことができたら、リーグ戦の首位打者や、プロも近づいてくると思う」。さらなる開花へ、一歩ずつ駆け上がっていくと固く誓った。