開幕目前に、本来の姿に復活した。ロッテ佐々木朗希投手(22)が、シーズン前最終登板で1球目から球場をどよめかせた。

中日三好に対し158キロを投げ込むと「おお」と歓声が上がった。初回を3人、7球で抑え「3者凡退も久しぶりだった。自分の感覚とバッターの反応が合ったのでよかった」と振り返った。5回60球を投げ2安打無失点。ここまでの不安を一蹴する投球を見せた。

3回からさらにギアを上げた。上林に対し今季最速の162キロを計測するなど160キロ以上は4球。160キロ台は今季初だった。「球速はまだ上がると思うんですけど、その中でも真っすぐでバッターを差し込めた。(スピード)表示以上に真っすぐで差せて、今日やりたかったことができた」。昨年3月のWBC日本代表壮行試合の中日戦もバンテリンドームで自己最速を1キロ更新する165キロをマーク。「特別相性がいいとは思わないですけど、投げやすいとは思う」。登板後にもブルペンで14球投げ込み、得意の球場で、開幕への準備を整えた。

4回に詰まった田中の当たりが中前打になるなど計2安打を浴びたが、ストライク先行の危なげない投球で5奪三振。「今日の内容だったら点が取られていても納得できた」と自らに合格点を与えた。前回17日の楽天戦(ZOZOマリン)は、強風の中で制球が乱れ4四球と荒れたが、無四球にまとめた。この1週間で、アナリストやコーチと相談しながらフォームも微修正し「気にするポイントは、何個かあったと思う。そこがたまたまうまくはまって、いい形で投げられた」とうなずいた。

いよいよ、シーズンが始まる。「(投げるのは)日曜日になると思うので、前のピッチャーがいいピッチングをしてくれると思うので、しっかりとその波に乗ってと思っています」。千葉に帰って準備する。【星夏穂】

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