オリックス森友哉捕手(28)がトンネルを脱出する16打席ぶり安打を放ち、開幕へ弾みをつけた。

オープン戦最終戦の阪神戦は代打で途中出場。7回の第2打席、左腕島本のフォークを強いスイングで右前に運んだ。「(安打が)出ないより出た方がいい。振り抜けたというところで、良かったかなと」。好機を広げ、この回の逆転につなげた。

16日ロッテ戦(ZOZOマリン)の第3打席を最後に安打が途切れた。細かな修正を繰り返し、復調させた。小谷野打撃コーチは「ここ最近、感覚と動きが一致し始めているのは見てても、会話してても分かる」と上昇を確信。リーグ4連覇を目指す打線の中心だけに、開幕直前の復調を歓迎した。

森自身も打撃面の明確な課題は「ないですね」と頼もしい。「体の状態はすごくいい」と続けた。証明するように、安打後に三塁へ進むと西川の打席で阪神坂本が投球を小さくはじいたのを見て、判断よく本塁へ突入。勝ち越しのホームを踏んだ。「あと4日あるのでしっかり調整したい」。オフから体幹トレーニングにより時間をかけて鍛えてきた。その成果を発揮する時が目前に迫った。

チームはオープン戦最終戦を3年連続の白星締め。V1の21年から負けなしの“吉兆”だ。主砲森のひと振りに呼応するかのように、湿っていた打線は13安打と7試合ぶりに2桁安打でフィニッシュ。中嶋監督も「とらえ方がしっかりし出した」と打線全体に目を細めた。【大池和幸】

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