中日が今季4度目の完封リレーで、9年ぶりにセ・リーグ10勝一番乗りを果たした。投手を含めた防御力は本物で、12試合連続2失点以内の球団記録(10年9月)に並んだ。連勝で貯金も4年ぶりの6に伸ばし、首位をひた走る。

「リリーフも含めて投手全体がよく頑張ってくれていると思う。今はなかなか点数を取ることができないが、いい野球ができている。今後もこの野球を続けていきたい」。立浪和義監督(54)は、守り勝つ野球を体現する選手たちをたたえた。

先発涌井の粘りが、守りをより強固にした。1回2死満塁。2回2死一、二塁。3回1死一、二塁。ピンチの連続をベテランらしいマウンドさばきでしのぎ、失点は許さない。涌井自身も開幕から3試合17回1/3まで無失点を伸ばし、救援陣にバトンを渡した。

6回からは斎藤-清水-松山がゼロを重ね、最後はマルティネスが締めた。バックももり立てた。3回、5回と併殺を完成。6回には加藤匠が二盗を阻止。二塁田中が好守を連発すれば、途中から遊撃に入った山本が8回に難しいゴロを処理して3つ目の併殺を成立させた。

これで16試合を消化し、30失点。もちろん12球団最少で、2点取れば勝てるという最強モデルが構築されつつある。チーム防御率1・74はリーグトップに躍り出た。10勝一番乗りにも「ひとつひとつ勝ちを積み重ねていけるように」と気を引き締めた指揮官。立浪竜が2年連続最下位からの逆襲道を突き進む。

▽中日カリステ(負傷離脱の高橋周の穴を埋め、6回2死二、三塁で三遊間を破る2点適時打)「朝から(三塁を守る)準備をしっかりしてきた。積極的に打ちにいこうと決めていた。勝利に貢献できてとてもうれしい」

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