西武は25日、今季リーグ優勝した場合、本拠地開催の権利があるクライマックスシリーズ第2ステージの初戦(10月17日予定)を、県営大宮公園野球場(さいたま市)で開催する方針を明らかにした。後藤高志オーナーが埼玉県庁を訪れ、上田清司知事に報告し、会見した。

 球団創設30周年に「埼玉」をチーム名に加えた今季、地域密着イベントの目玉として、6月に同球場で公式戦を開催した。パでは54年ぶりとなった試合には2万人を超える満員の観衆が集まった。上田知事は「6月の大宮開催の評判がよく、より多くの試合を大宮でやってもらいたいという県民の強い思いがある。夢を形にしていただければありがたい」と球団側に働きかけ、開催へとこぎつけた。

 あくまでリーグ優勝することが前提だが、日本シリーズ出場をかけた大事な初戦。今季7割近い勝率を誇る西武ドームの試合を1つ削ることになるが、後藤オーナーは「前例はないが、チームの埼玉元年に県民のみなさんに応援してもらいたい」と期待をこめた。渡辺監督は「まだ(優勝が)決まったわけでもない」と前置きした上で、「埼玉のチームというメッセージを発信できれば」と話した。