中日が今秋、落合政権初の分離キャンプを行うことが18日、分かった。昨年は全員がナゴヤ球場でキャンプを行ったが、今年は野手がナゴヤ球場、投手は98年まで2軍本拠地だった愛知県知多郡の阿久比球場を筆頭候補に、分かれて行う予定だ。

 分離キャンプは野手、投手いずれにもメリットがある。野手はナゴヤ球場で屋外打撃練習ができるようになる。昨年は屋外グラウンドを投手のランニングと守備練習に使い、打球が当たる危険を避けるため打撃練習は屋内練習場で行っていた。投手がいなければ屋内外をフル活用し、徹底的な打ち込みを行える。落合監督は「バットを多く振ったやつが勝つ」と言うように特に秋に徹底的にバットを振らせる方針。ここまでチーム打率はリーグ最低2割5分5厘という惨状だけに例年以上の振り込みが課されそうだ。

 投手はランニング、プールトレーニングができる施設で行う予定。故障者続出だった今季の反省から、プールトレで故障を未然に防ぐ狙いがあるもよう。今季のチーム防御率は阪神に次ぐリーグ2位の3・49に甘んじており、建て直したいところだった。球団関係者が候補地を探した結果、現時点の最有力が阿久比球場だ。87年から98年まで2軍の本拠地だった同球場には陸上競技場が隣接しており、近くにプールもある。

 今季はクライマックスシリーズを勝ち上がって連続日本一になる道はあるが、リーグ優勝は絶望的。投手王国復活、リーグ最低打率からの脱却へ。分離キャンプで出直しをはかる。