ソフトバンク王貞治最高顧問(68)が13日、打力アップへ新外国人選手獲得の“条件緩和”を示唆した。来季のV奪回に向けて、助っ人長距離砲は大きなテーマの1つ。チーム編成で秋山新体制をバックアップする王顧問は「新しいコーチ陣が使いやすいように話を聞いてから」とした上で、「松中がレフトを守れるメドがついたし、小久保もファーストができる。その意味でDH(指名打者)という選手でもいいかな」と考えを明かした。

 今季本塁打数は優勝した西武の半分、99本だった。松中と小久保で45本を打ったが、長距離砲として期待されたレストビッチは48試合に出場し、112打数25安打の打率2割2分厘3、3本塁打、53三振という低空飛行。シーズン中も守れる大砲どりに動いたが、不調だった。打線の爆発力アップは急務。今回は一定の守備力を求めてきた従来方針を緩和して人選を進める。

 王顧問は「これはのんびりしていられない。ドラフトと並行してやる」と早急な補強作業を明言。さらに「昔はよくビデオを見ていた。カブレラ(オリックス)は台湾、フェルナンデス(楽天)も韓国でやっていた。ただ時期がどうかだね」と、アジア戦略の再検討を今後の課題に挙げていた。