WBC日本代表候補、ソフトバンク杉内俊哉投手(28)が7日、「WBCカーブ」の準備を整えた。ブルペンで今キャンプ最多の100球を投げ、そのうちカーブを2割ほど試投。昨季は直球、スライダー、チェンジアップを中心に配球を組み立てたが「今年はカーブがいい」と、WBCでカーブを加えるめどが立った。06年の第1回大会では、投球フォームを崩し、カーブを封印。海外の強打者を封じるために、緩急の必要性を自覚しており「WBCカーブ」で世界の舞台に挑む。
1球投げるたびに、つかんだ手応えが、投球後は確信するまで増幅した。ブルペンで今キャンプ最多の100球を投げた。そのうち「20球近くは投げたかな」というカーブは、途中で大きくブレーキがかかり、ストンと落ちた。「カーブが今年はいい。今年はカーブが使えるね」。杉内の「WBC用持ち球コレクション」に、カーブが加わった。
昨季もカーブは投げたが、配球の基本は直球、スライダー、チェンジアップの3種類だった。高山投手コーチは「杉内がいいときは、直球とスライダーだけでも抑え切れるから」と説明するほど。ただ、杉内は球速120キロ前後のカーブの必要性を感じていた。「やっぱり緩急をつけないと。向こう(海外)は真っすぐに強いから」。昨年末には元パイレーツの桑田氏が、レッドソックス松坂にカーブの重要性を説いている。最大で30キロ近い緩急差を生むカーブを、WBC使用球でも難なく投げられたことは、杉内には収穫だった。
カーブの変化が、杉内の好調さを示す。「今はフォームがいいからね。前(第1回大会)はフォームがダメだったから」。第1回大会前年の05年。18勝4敗の好成績で沢村賞、最多勝などの5タイトルを奪った。06年はその理想の投球フォームを追い求め過ぎ、キャンプから自分を見失った。その結果、WBCではカーブどころか、その他の球種も苦労した。「コントロールがいいし(ひざ元を指さして)割と狂いなく投げられる。いいフォームで投げればカーブも良くなる」。安定したフォームが直球の制球、縦回転のカーブの好感触を生み出している。
もちろん、自慢のスライダー、チェンジアップの精度も上がっている。「ボールにも慣れてきたし、そんなには不安はないかな」。新たな武器を携え、杉内が15日から日本代表に合流する。【中村泰三】
[2009年2月8日10時50分
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