<練習試合:ヤクルト2-1ロッテ>◇25日◇沖縄・浦添

 ヤクルトの2年生右腕・由規投手(19)が、ロッテ戦で152キロをマーク、元大リーガー井口の度肝を抜いた。練習試合2度目の先発は4イニングを投げ、2安打、2四球の無失点。ネット裏の他球団スコアラー陣の評価がいっそう高くなってきた。

 4回2死、井口を迎えたときだった。その3球目、カウント1-1からの速球が152キロを計時した。中日前田スコアラーは「この時期、十分過ぎるぐらいです。変化球の制球もよくなって、出し入れもできる」と評した。1回、先頭西岡への第1球がいきなりの150キロ。2回、井口との初対決は2-1と追い込んだあと、4球目のスライダーが浮いて、右前に落とされた。由規は「三振を取ろうと欲が出てしまった。知ってる選手ばかりでオーラがあるし、投げづらかったです」と振り返った。

 4回すべて走者を背負ったことが反省点だ。「3人で終わったのがなかった。決め球が甘い。でも今日は走者を出したあと、落ち着いて投げられました」。スライダー、カーブ、チェンジアップも投げた。4回2死一塁、最後の大松は148キロの速球でバットを折る一ゴロに仕留めた。

 高田監督は「まだ変化球が切れていないかな。まだ(開幕まで)1カ月もあるから完ぺきじゃない方がいいんだよ」と評価した。着実に成長ぶりを見せる2年生右腕。次回は来月4、5日の日本ハム戦(札幌)が有力だが、その投球がまた楽しみになってきた。【米谷輝昭】

 [2009年2月26日7時28分

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