左ひじ痛で現在２軍調整中のソフトバンク和田毅投手（２８）が３日、回復の遅れは米国で検査を受けた際の「関節造影剤漏れ」だと球団側に主張した。福岡市・雁の巣球場で角田球団代表と会談を持った後に、「僕は造影剤の件がひじの遅れの要因の１つと思っているけど、球団としては現時点では原因が明確ではないので正式発表はしないということでした」と明かした。これまで炎症と公表されていた左ひじのトラブルが、治療のための医療行為が別の疾患を引き起こした可能性が出てきた。

　和田によれば、６月１日に国内の病院で左ひじ炎症と診断された。念のためセカンドオピニオンを求めると、球団は０７年秋にひじの手術を受けた米国の病院を推薦したという。６月１１日に同施設で関節造影剤を注入する精密検査を受けたが「渡米前より明らかにひじがおかしくなった」と異変を訴えていた。

　帰国後、３週間以上が経過しても状態は変わらず。７月４日に個人的に福岡県内の病院で診察を受け、関節から漏れた造影剤が残留、ひじを圧迫していると指摘された。投手生命の危機を感じて医療機関を探し回り、対処法を探ってきた。今もひじの外側にしこりが残っている。和田は「被害を受け、苦しんでいる状態。だれも予期できない不慮の事故だった。事態が少しでも好転するように、球団にも力を貸してもらいたい」と話した。今後の球団の対応が注目される。

　［2009年8月4日8時37分

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