巨人大田泰示内野手(19)の2軍落ちが23日、決まった。この日、韓国・斗山との練習試合に「9番三塁」でスタメン出場。2回に3試合連続となる失策を記録すると、打撃でも3打数無安打1三振で、紅白戦を含めた実戦で16打席連続無安打。連日の特守、特打の成果を見せられず、試合後に2軍行きを通達された。キャンプ序盤には原監督からマンツーマン指導を受けるなど、2年目の飛躍に期待されていたが、キャンプも残り3日のところで無念の降格となった。

 厳しい現実を真正面から受け止めた。試合後、矢継ぎ早に飛ぶ質問に「守備から攻撃の流れを作れていない。できていないことが現状です」と、うつむくことなく気丈に答えた。期待されるからこそのキャンプA班スタート、実戦スタメン、そして原監督からの直接指導だった。それでも結果を出せずにミスを重ねた自分を、冷静に分析していた。

 伊原ヘッドコーチは「本人も分かっていると思う。ファームで練習して、勉強するしかない。(原監督の)気持ちに感謝して応えるようにしてくれないとね」と、奮起を期待した。また、この日5番手で登板したウィルフィン・オビスポ投手(25)も6失点(自責0)で2回持たずにKOされると、即2軍落ちが決定した。

 原監督が「全体的によく仕上がっている」と評価するように、1軍サバイバル戦はさらに激しさを増している。大田は「自分は2年目で、他の選手より足りないところがある。全部頑張ります」と厳しい顔つきで誓った。19歳の早春に迎えた大きな壁。乗り越えるための力も時間も、まだ十分にある。【小松正明】

 [2010年2月24日8時51分

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