<オリックス3-3巨人>◇12日◇京セラドーム大阪

 巨人東野峻投手(23)が、開幕ローテーション当確を決める快投を見せた。オープン戦2度目の先発で、主力を並べてきたオリックス打線を5回5安打1失点に抑えた。

 腹の底からの雄たけびが、成長の証しだった。5回2死一、三塁、カブレラからこの日最速となる144キロの直球で見逃し三振を奪った。「思ったところに投げられた」。握った右拳に確かな収穫を感じた。6奪三振中4つが見逃し三振。「気持ちいいですね。去年は追い込んでから変化球に頼ることが多かったので、シーズンに向けて手応えもつかめました」と納得の表情を浮かべた。

 押し出し四球で先制を許した1回終了時、試合前に掛けられた原監督の助言を思い返した。「大胆に攻めろ」。2回以降は思い切り腕を振ることだけに集中。コースを狙いすぎ、カウントを悪くさせる悪循環を完ぺきに修正し、力でねじ伏せた。原監督は「ファイト投法というか、攻める姿勢が出ていた」と評価。ローテ入りには「彼もそう思っているだろうし、チームも彼の力を必要としている。否定はしません」と当確を示唆した。「僕らの仕事は結果を出すことです」。東野は万全な調整で開幕を待つ。【久保賢吾】

 [2010年3月13日8時20分

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