<ヤクルト7-8阪神>◇17日◇神宮球場

 ほんまに大丈夫?

 開幕ローテ入りの方針が固まっている阪神ケーシー・フォッサム投手(32=カブス3A)が先発し、4回7失点と大崩れした。前回11日オリックス戦も5回11安打6失点。何とか最速142キロを記録したが、2戦連続の乱調で開幕を前に大きな不安を残した。

 「まだオープン戦期間中だから」。苦笑いも交えながら、あくまで前向きな新助っ人だが、この内容では強がりにしか聞こえない。初回1死から2番荒木に死球を与えると、ここから三塁打、連続弾、二塁打、単打と5連打を浴び1イニングで“サイクルヒット”を許して4失点。その後も甘く入った130キロ台の直球、変化球を痛打された。ガイエルの2打席連続弾など10安打3四死球。簡単に長打を打たれ、バント処理では失策も犯した。

 本人いわく、大乱調の要因は2つ。(1)実戦で初めてフォークを投げたこと(2)神宮での使用球は、甲子園用とは違い「湿気が少なくサラサラしている」ため感触が違ったこと。

 「新しい環境でいろいろ勉強している最中。(すでに2度取られた)ボークがなくて良かった。僕は今までキャンプで良かった時、シーズンは悪かった」。超プラス思考の左腕はさらに続けて言った。「僕は毎年、キャンプから20イニングぐらい投げてシーズンに入る。今15イニング(実際は14)だから、あと5イニングぐらいは投げたい」。

 新助っ人の要望通り、真弓監督は「もう1回投げてもらわないと」と話し、ラスト1回の調整登板は23日からのウエスタン・リーグ、オリックス3連戦(神戸サブ)が有力だ。立場が揺らぎ始めた今、次こそは強気な言葉通りの結果が求められる。【佐井陽介】

 [2010年3月18日11時39分

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