<ソフトバンク0-5ロッテ>◇7日◇ヤフードーム

 ロッテが日本一となった05年以来のリーグ10勝一番乗りだ。大嶺祐太投手(21)が散発4安打、自身初の2ケタ10奪三振に抑え、今季初勝利を昨年5月13日のソフトバンク戦(北九州)以来となる2度目の完封勝利で飾った。新生西村ロッテが貯金7と開幕ダッシュに成功した。

 ロッテ大嶺が、昨年5月13日以来2度目の完封をやってのけた。4安打、自己最多の10奪三振と好投。「最後まで腕を振り切れた。(6人の)先発陣で自分だけ勝てていなかったのでホッとした」と素直に喜んだ。里崎が低めに構えるミットに直球、チェンジアップが面白いように吸い込まれた。3回1死二塁から、本多とオーティズを直球で連続三振。7回のピンチも連続三振で切り抜け、最後は松中をチェンジアップで三振に仕留めた。

 3月31日の楽天戦(千葉マリン)では強風の影響もあり、決め球が高めに浮いて5回途中4失点降板。試合後、西本投手コーチから「次こんな投球だったらチャンスはないぞ。下で投げたがっている選手はいっぱいいるんだから」とハッパをかけられた。

 危機感を持って調整した5日のブルペンではいつもより約30球多い99球を投げ込み、軸足がぶれないよう意識した。今年から、直球のスピードを伸ばすためセットからワインドアップに変更し、キャンプ中はチームトップの合計2366球を投げ込んだ。この日の背水のマウンドで、努力が結実した。

 今年から背番号11を背負う。「同じ数だけ勝てるように」という思いが込められている。有言実行への足掛かりになる価値ある1勝で、チームも05年に日本一になった時以来のリーグ10勝一番乗り。盤石の試合で首位をキープした。【鳥谷越直子】

 [2010年4月8日9時31分

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