<日本ハム7-8ロッテ>◇13日◇札幌ドーム

 乱打戦にピリオドを打ったのは代打福浦和也内野手(34)の一発だった。延長10回表1死、的場に代わって登場。マウンドには日本ハム6番手のウルフ。カウント0-1から144キロの高め直球を完ぺきにとらえた。打球はロッテファンの待つ右翼スタンドに放り込まれ、ゆっくりとダイヤモンドを回った。値千金の2号ソロに「まっすぐを狙っていた。最高のホームランです」と素直に喜んだ。不屈の男の一撃だった。9日西武戦の第1打席で右ヒザに自打球を当て、もん絶。そのまま途中交代し、2試合欠場していた。打撲の診断で重傷ではなかったが、完治はしていなかった。お立ち台ではアイシングをしながらの受け答え。「痛みはないと言えばうそになる」。チームのためにグッとこらえた。

 福浦の劇的アーチに、西村監督は「最後の最後までとっておいたのが勝因。ベテランの味?

 そうですね」と喜んだ。救援陣が崩れたとはいえ、打線は好調を持続。今季初の先発全員安打を記録したチームは、これで今季最多の貯金8。ベテランの活躍が光り、首位をがっちりキープした。【斎藤庸裕】

 [2010年4月14日9時43分

 紙面から]ソーシャルブックマーク