<ロッテ3-5ソフトバンク>◇23日◇千葉マリン

 ソフトバンク杉内俊哉投手(29)が、面白いように三振を奪っていった。首位ロッテ打線もかすんで見えるほどの快投。1回1死一、二塁、4番金泰均を外角チェンジアップで空振り三振。続く大松からは外角低めいっぱいの140キロ直球で見逃し三振を奪った。「立ち上がりが悪いのは、いつも通り」と、反省をすぐに生かす。2回から7回までは先頭打者の出塁を許すことなく、毎回の13奪三振。うち半数以上の7個をチェンジアップで奪った。「狙っているわけじゃないですけど、真っすぐが思った通りにコントロールできたんで」。直球と全く同じ腕の振りで投じ、好調な打線を牛耳った。今季4度目の2ケタ三振で奪三振数は62で、ダルビッシュを抜きリーグトップ。勝ち星(5勝)、勝率(8割3分3厘)もトップで投手3冠に立った。

 千葉市内の最低気温は7度。指先の血行障害に悩まされてきただけに、厳しい条件だった。「まあ、こういう日は技術じゃなく気持ち。自分が有利だと思って投げた」と、究極のプラス思考で奮い立たせた。

 8回に元同僚の井口に3ランを浴びたところで降板し「井口さんに打たれのは反省。次に生かしたい」と振り返った。秋山監督は「杉内が集中力があったね」と、手放しで喜んだ。エースの好投で貯金を2に戻した。【倉成孝史】

 [2010年4月24日9時47分

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