<ロッテ8-5日本ハム>◇3日◇千葉マリン

 ロッテ金泰均内野手(27)が、いよいよ本領発揮だ。日本ハム戦で1試合2本塁打など来日最多の5打点をマーク。1点を追う3回に本拠地初アーチとなる6号3ラン、5回には7号ソロを放った。本拠地で本塁打を打った試合でのキムチ入りハンバーガー安売りセールが初めて実現。千葉マリン内の「ロッテリア」で通常400円が52個限定で50円の大サービスは、2本出たことで品不足になるなど、グラウンド内外で“お祭り騒ぎ”。5年目の古谷拓哉投手(28)がプロ初勝利をゲットし、首位もキープした。

 打って、安くなって、ニッコリ!

 ゴールデンウイーク真っただ中の千葉マリンで、ロッテファンが1発で2度おいしい思いをした。4番金が本拠地で待望の初アーチ。1点を追う3回1死一、二塁から、141キロ内角直球をライナーで左中間中段へ放り込んだ。風速8メートルの逆風を切り裂く、貴重な3ラン。歓喜に沸いたスタンドだったが、同時にバックネット裏のロッテリアでは激しい争奪戦が繰り広げられた。

 金が本塁打を打つと「キムチ・テギュンバーガー」が、背番号と同じ52個限定で1個400円から50円に値下げされる。これを目当てにファンが殺到し、わずか8分で完売した。さらに同点で迎えた5回。1死走者なしから今度は右翼席中段へ、勝ち越しとなるソロが飛び出した。再びロッテリアに長蛇の列。予想を上回る事態に店側が用意していたレタスがなくなり、急きょ「絶品チーズバーガー」を52個販売したが、これもわずか数分で完売した。

 今季2度目のお立ち台では「これからも皆さんが安くおいしく食べられるように頑張ります」と量産宣言だ。金森打撃コーチも「右に左にハンバーガーだ。2本打ったから25円になるのか?

 違うか?

 そうか…」と“1人ノリツッコミ”するほど愛弟子の活躍に目を細めた。

 これで最近4試合で5発と好調が止まらない。金は「最初は千葉マリンの風のせいで体が固まっていたが、最近は風のおかげで無理に力を入れずに打つことができている」と話した。投手方向にヘッドが入りすぎていたが、バックネット方向に修正したフォームで、結果が出ている。力みが取れたことで、内角攻めにも崩されない本来の柔軟性を取り戻した。主砲の来日最多となる5打点の固め打ちで、チームもガッチリ首位を固めた。【鳥谷越直子】

 [2010年5月4日8時34分

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