<広島10-21オリックス>◇7日◇福山

 パ・リーグ打線が前代未聞の大爆発をした。ロッテがヤクルト戦でプロ野球新記録の10者連続安打をマークすると、オリックスも負けじと広島戦で10者連続安打を放った。ロッテは14得点、オリックスは交流戦新記録の25安打で21得点を挙げた。さらに日本ハムも13得点を取って3チームが2ケタ得点を記録し、パ6球団で交流戦新記録の55得点(セ22得点)と打ちまくった。

 ロッテのヒットショーが終わった直後に、オリックスの打線も火を噴いた。8-7と追い上げられた直後の6回。広島ベンチが悲鳴を上げるのもお構いなしに、雨上がりの福山市民球場にヒットの雨を降らした。

 1死一塁から坂口智隆外野手(25)が地面に強くたたきつけた二塁内野安打が始まりだった。ここから4連打し、北川博敏内野手(38)の3ランで走者一掃。続く日高剛捕手(32)の安打で広島は3番手高橋から林にスイッチしたが意味はなかった。「名を残す一員になれたのは光栄」と言った大引啓次内野手(25)で9者連続安打の球団記録に並ぶと、イニング2度目の打席に入った坂口が左前打。ロッテに並ぶ10打数連続安打となった。岡田監督も「ホンマあ。つなぐ気持ちやろうけど、調子のいい打者が増えてるんやろう」と驚いた。先発野手全員が安打、得点、打点をマークし25安打、21得点。主砲カブレラら助っ人が負傷離脱して国産打線で戦っているが、交流戦の打率は12球団トップに立つ。

 最下位の09年はヤクルト戦で1イニング11打数連続安打をやられ、ギネスブックに申請される屈辱を味わった。岡田監督を迎え、打線は打ち出の小づちになった。チームは3連勝で勝率5割に復帰。最大借金は7だったが、岡田監督の“マニフェスト”だった交流戦期間での完済を実現。さらに交流戦首位タイに立った。【押谷謙爾】

 [2010年6月8日8時48分

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