横浜森本稀哲外野手(30)が20日の紅白戦に「2番中堅」で先発出場し、三浦から“移籍第1号”を放った。1回の第1打席。懐に切れ込む初球のシュートを見送ると、2球目、若干甘く入った同じ球を完璧にとらえた。「打った瞬間、自分がビックリした」という会心の一打は左翼席へ。尾花監督も「あっちに大きいのが見られるとは」と驚いた。

 このオフから「原点に戻ってゼロから始めた」と、打撃の改善に取り組んだ。スイング軌道を見直し、右肩が突っ込む傾向にあったフォームを修正。ここまで出場した紅白戦2試合では結果が出なかったが、ようやく手応えをつかんだ。

 右肩に違和感を覚え、一時は別メニュー調整を強いられた。まだ不安を抱え、全力での送球は控えているが、状態は「飛躍的によくなっている」と焦りはない。この日の打順は2番。与えられたポジションを全力で務めながらも「思い切っていける」という1番へのこだわりも持ち続ける。「開幕が待ち遠しい」と残り1カ月でさらにギアを上げ、新天地でのデビュー戦をベストコンディションで飾るつもりだ。【佐竹実】

 [2011年2月21日9時8分

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