巨人ドラフト1位の沢村拓一投手(22=中大)が25日、元巨人のエースの桑田真澄氏(42=野球評論家)からエース襲名への金言を送られた。「プロで活躍するには体ができていないといけないが、プロに入って、大きくなった印象がある。今年1年無理して2、3年で終わるより、10年、15年エースを務めてもらいたい」(桑田氏)。初対面だったが、エースとしての資質に太鼓判を押された。

 真っ先に伝えられたのは、最大の武器である直球を磨くことだった。「変化球の話はおいおい。今は真っすぐを磨こう」。沢村は桑田氏の目を見つめ、深くうなずいた。エースへの条件には「強靱(きょうじん)な肉体・投球術・己を知る」の3カ条を設定。開幕投手候補にも挙がる即戦力ルーキーの将来に、大きな期待を寄せた。

 夢の対談中、感じ取ったのは桑田氏の人間としての魅力だった。「僕が野球を始めた頃から見てきた方。尊敬していますし、ああいうふうに人間的にも素晴らしい人になれるようにやっていきたい」と目を輝かせた。桑田氏以降、空白となっている背番号「18」について「そうなれる器」とお墨付きをもらったが「うれしいですが、足もとをしっかり見て、頑張りたい」と気持ちを引き締めた。【久保賢吾】

 [2011年2月26日9時11分

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