プロ野球の臨時オーナー会議が26日、都内で開かれ、日本シリーズを2週間遅らせて11月12日に始めることを決めた。東日本大震災の影響で、セ、パ開幕戦が当初より18日遅れの4月12日に延期することを受けての措置。クライマックスシリーズ(CS)も約2週間遅らせて10月29日をメドに開始する。被災地の復興支援策として4月2、3日に12試合のチャリティーマッチを開催することや、12球団統一のロゴマークを作成することも決まった。

 プロ球界が前を向いて動き始めた。12球団オーナー会議で開幕延期に伴うCS、日本シリーズの延期が決まった。議長を務めた楽天島田亨オーナーは「開幕が約2週間遅れるので、日本シリーズを2週間先延ばしで公式戦の日程組みを行う」と説明した。近日中に営業担当者会議を開き、4月4日に新たな日程を発表する予定だ。

 これにより、日本、韓国、中国、台湾の4カ国・地域が参加して11月11日に開幕するアジアシリーズ(台湾)については、見直しを迫られる。島田オーナーは「セ、パだけで調整できない。CS、日本シリーズの日程によりアジアシリーズにしわ寄せがくる」。これまで出場していた日本一チームは派遣不可能となることから、日程やメンバーなど4日の実行委員会で協議していく。

 12球団が一体となって復興支援を行うことも確認した。まずは4月2、3日の2日間で、セ、パ合わせて12試合のチャリティーマッチを開催。経費を除いた収益を義援金とし、試合前に選手が募金活動を行う。12球団統一のロゴマークなども近日中に発表する。

 日本プロ野球組織の加藤良三コミッショナーは「セ、パ各球団それぞれ事情がある。具体的な姿になるまで時間がかかった。しかし、選手会の確約を得て4月12日に開幕することは前進であったと思っている」と、一連の騒動が終結し、落ち着きを取り戻していた。