横浜は1日、新外国人のブレント・リーチ投手(28)を制限選手として日本プロ野球組織(NPB)に申請した。野球協約第60条には「選手が個人的理由により野球活動を休止する場合、その選手を制限選手として申請できる」とあり、申請を受理したNPBは即日、制限選手として公示した。98年に設けられた「制限選手」の初適用となった。

 先発の一角と期待される196センチ、99キロの左腕リーチは、東日本大震災などによる精神的負担を訴え、先月17日にほかの4外国人と日本を離れ、米国に一時帰国した。

 リーチ以外の4人は同22、23日に再来日したが、リーチは日本での生活に不安を抱く家族の反対で来日出来ないと同31日に球団に連絡。復帰のメドが立たないことから球団側は、拘束力を維持できる制限選手とすることを選んだ。解雇、任意引退などではなく、河本取締役は「戦力として評価しているし、本人の日本でプレーしたいという意思表示もあったので」と説明した。

 制限選手となる期間の年俸については、野球協約に「1日につき参稼報酬の300分の1に相当する金額を減額することができる」とあり、推定年俸6000万円のリーチの場合は1日20万円。制限選手を解除する時期について、河本取締役は、1軍で投げられる状態かを見極めた上で決めるとしている。