決戦を制した元虎将が、CSに前進する。ゲーム差なしの3位楽天と4位オリックスが今日6日から、Kスタ宮城で3連戦。3連勝中の星野楽天と7連勝中の岡田オリックス、お互い好調のまま、CS切符をかけて激突する。

 T基金を増資する。オリックスT-岡田外野手(23)が5日、打点による被災地支援計画をぶちあげた。今季は本塁打1本ごとに5万円を宮城県に寄付する「T基金」を設立。本塁打キングとして40発を目標にした。ただ12本塁打という現状に「先のことですが、打点でも(寄付)したいと考えているところです」と追加プランを温存中だ。アーチを描けなくても打点でチームに貢献することでも、復興に役立てるのではと考えた。

 やはり因縁深い地だ。今日6日からCS圏内をかけて楽天とKスタ宮城で直接対決。同球場では昨年、岡田監督からノーステップ打法をすすめられ飛躍した、同打法の“発祥の地”だ。しかし今季出場したパ・リーグ本拠地では最低の打率・158、本塁打ゼロ。さらに前回訪れた7月は不振で今季初の欠場という屈辱も味わった。チームとしても同球場で1勝5敗。そんな鬼門説にも「どこでやろうとやることは一緒。仙台は去年はよく打ったし」と、3本塁打した過去データで頭の中を書き換えた。

 開幕前から元虎将対決として関心を集めてきた同カード。この日は、雄弁だった星野監督に対し、7連勝中の岡田監督は無言。ゲーム差なしでまみえるCS進出決戦。T-岡田のバットもその行方を大きく左右する。【押谷謙爾】