勝利のために聖域なき布陣をとる。和田阪神で、来年2月の春季キャンプで焦点になる2つのポイントが15日、浮上した。

 (1)中堅と左翼

 右翼マートンは別格だが、現時点でセンターとレフトが未確定。金本が右肩痛を克服すれば、左翼に入るが、144試合を戦う上で、積極的休養も必要になる。中堅を争う柴田、俊介、ドラフト1位伊藤隼太外野手(22)田上らの中から左翼に入る選手も出てくる。和田豊監督(49)は「カネ(金本)が元気なうちに若手に勝負してほしい。レギュラーをとるぐらいの強い気持ちでキャンプに入ってほしい」と言う。

 (2)一塁城島プラン

 内野陣は今季の布陣が理想。2年連続左膝手術明けとなる城島ももちろん捕手でのプレーが大前提だ。ただ日本代表4番も務めた打撃力はチームの大きな戦力。城島が捕手として不安を残した場合は一塁での出場も検討される。すでに首脳陣と本人の間で意見交換が行われ、春季キャンプでは一塁の守備練習に入ることも検討されている。

 和田監督は「捕手をしてくれるのが一番。一塁が軸ではない。もし(マスクを)かぶれない時はバリエーションを増やしておこうかなということ」と説明した。4番は打点王の新井が務める。和田監督は、新井を重圧のかからない下位打線で起用することについて「そんなことは一切考えてない」と断言した。