日本ハム4年目の左腕、土屋健二(21)と3年目右腕の中村勝(20)が22日、米大リーグのレンジャーズ入りが決まったダルビッシュ有投手(25)の抜けた穴を埋める活躍を誓った。6日から20日まで、ダルビッシュが宮崎で行っていた合同自主トレに初参加。投球動作や変化球の握りなどを教わった2人は金言を生かして、まずは開幕ローテーション入りを目指す。

 土屋は弱点克服の足がかりを得た。左腕だが左打者が苦手。シュート系の球種がなく、内角を突けないことが悩みだった。そこでダルビッシュに教わったのは「ツーシームです。インコースを突けるようになれば、相手も困るはず」と、習得に励んでいる。さらに体が開きやすい投球フォームについて軸足となる左足の使い方を聞き、「自分の中で(投球フォームが)しっくりきている」と手応えをつかんだ。

 中村も同様にフォームの指摘を受けた。「右足の使い方が勉強になった。左手の使い方も。これからのプラスになる」と、有意義な2週間を過ごした。体重も81キロから85キロへ増量。「食事が一番つらかった。でも最終的に90キロにしたい」と、さらなるパワーアップを目指す構えだ。

 今回2人は、自ら志願してダルビッシュに弟子入りした。土屋は「今年は結果を出したい」と話し、中村はエースが抜けることで「自分にはチャンスが広がる」と前向きにとらえる。この日は、ともに千葉・鎌ケ谷でブルペン入りし、教わったことを実践した。貴重な経験を積んできた将来の左右のエース候補が、今年こそ先発ローテに名を連ねる。【木下大輔】