楽天小山伸一郎投手(34)が30日、代名詞とも言える「半袖」を卒業すると宣言した。「もう着ません。久米島でも」と、キャンプイン2日前にまさかのモデルチェンジ。「手首が気になって投げにくい」と、真冬の自主トレでも、肌寒い春先の試合でも、中日時代から貫いてきたスタイルを変えなかった。「やっと気が付きました。肘を冷やすのは良くないですね」と真顔で話した。

 「半袖はパフォーマンスの意味もあった」と告白した。見栄えに凝るのもプロではあるが、1月に一緒に自主トレした田中に「(肘に)良くないに決まってますよ」と、直球の指摘を受けてしまった。「もうパフォーマンスはいらない」と目が覚めたように話した。

 とはいえ“小山らしさ”も残す。この日の練習で着たアンダーウエアは、なぜか右腕だけ七分丈。実は、これ、お手製。推定年俸1億2000万円の男が、自らハサミを手にちょきちょき…。「肘は冷やさず、手首も気にならない」と説明した。今年は海外FAもかかる。キャンプのテーマは、17年目にしてなお「成長」と掲げた。この貪欲さこそ、最大の魅力である。【古川真弥】