大谷が地下鉄になる!?

 日本ハムは、ドラフト1位、大谷翔平投手(18=花巻東)を、主力選手と並んで札幌市営地下鉄東豊線「ファイターズ号」のデザインに起用することを検討している。17日の中日戦でオープン戦初本塁打を放ったことで“主力”の仲間入りの可能性が急上昇。23日運行開始で初日には間に合わないが、稲葉、中田らの横で、異色の二刀流ルーキーが札幌市内を走ることになりそうだ。大谷は練習休日の18日、千葉・鎌ケ谷で軽めの調整を行った。

 高卒新人では08年の中田、左打者に限れば立浪以来25年ぶりとなるオープン戦アーチが、“大谷電車”の実現を近づけた。今月23日から、稲葉、中田ら主力選手が描かれた地下鉄「ファイターズ号」が運行されるが、ここにきて、大谷起用の可能性が高まった。

 同車両は1軍で実績のある20選手ほどがデザインされており、1年間、札幌市内を走る。すでに塗装作業も終わっているが、実は、開幕投手を務める武田勝の隣のスペースだけは、空いているという。球団関係者によれば「シーズンに入ってブレークした選手」などが誕生した場合を想定していたようだが、前日17日の中日戦でプロ初本塁打を放つなど、大谷の奮闘が目立ってきた。そこでルーキーを抜てきすることを検討。同関係者は「もちろん今後の活躍次第ですけど、開幕1軍に入れば可能性は高い」と話す。

 高卒新人選手が電車のデザインとなれば、異例中の異例。だが誰もなし得たことのない投打二刀流に挑戦する大谷には「前例のない」という言葉がお似合いだ。

 大谷は練習休日のこの日、野手として出場予定の今日19日ロッテ戦(QVCマリン)へ向け、キャッチボールで汗を流した。あさって21日の楽天戦(東京ドーム)ではオープン戦初登板&降板後に野手となる二刀流デビューも控えており、「最近あまり投げてないので、僕も投げたい」と、新垣の練習パートナーを買って出た。プロ入り最初の関門となる開幕1軍入りへ。達成されれば、公共の乗り物にデザインされるという快挙もついてくる。