楽天田中将大投手(25)がメジャー挑戦できるか、早ければ週明けに結論が出る。立花陽三球団社長(42)が20日、仙台市内の球団事務所で報道陣に対応。田中の希望を受けポスティング申請するか、現在、三木谷オーナーを含め社内で検討を続けている。最終的には容認の可能性が高いとみられる。同社長は「(田中とは)どちらか方向性が決まってから話す。長引かせるつもりはない」と強調。田中は22、23日は東京でイベントに出演予定。24日以降のクリスマス前後に、決定を伝えることになりそうだ。

 前進があった。日米間で新システムが成立した17日、同社長は「正直全てを理解していない。少し疑問点がある」と、新しいルールに不明な点があることを認めた。具体的には、当該選手が、どのメジャー球団と交渉しているか、日本球団に把握手段はあるのかといった点をNPBに確認していた。この日「(疑問点は)解消はしました」と言った。スポンサーなどステークホルダー(利害関係者)への説明責任を重視する同社長にとって、疑問点解消は大きな意味を持つ。

 メジャー挑戦を容認すべきか、ステークホルダーの反応は「賛否両論です」。社内には「海外挑戦することに関しては、会社のカルチャーとしてもある。そういう意見が多いのは確か」と容認派も多いという。一方で「球界全体が盛り上がり、メジャーに行くことなく、もっと魅力あるふうになれば」とも言った。ステークホルダーへの説明や社内の議論に時間を要していることを、うかがわせた。

 田中はこの日、Kスタ宮城で練習した。室内で通常のキャッチボールに続き、ブルペンで立ち投げ。「いろんな刺激を入れてます。平地と傾斜では、体の使い方が違う」と説明した。球団の結論を待つ身ながら、来季への準備は着実に進めている。【古川真弥】