中日荒木雅博内野手(37)が、来季の目標に30盗塁&「巨人内海から盗塁」を掲げた。13日、名古屋市内で愛知県警察音楽隊のコンサートに山井とゲスト出演。年末の交通安全をPRしたが、本業では猛スピードで塁を盗んでみせる。

 荒木はまず来季の目標について「30盗塁。やめるまではそこが目標です」と6年ぶりの数字を設定した。その中でも、こだわりたい内容がある。けん制が素早く、投球モーションが速い内海は、DeNA久保と並んで走り屋たちの天敵だ。今季、規定投球回に達した投手の中で、2人だけ盗塁企図数1ケタだった。

 荒木は昨年7月に盗塁を決めているが「今まで見た中で一番走りにくい。予備動作なく投げてくる。これだけ長く対戦していても(タイミングが)分からない。1個でも走りたい。ディレードスチールでもいい」と力を込めた。

 今季は109試合で17盗塁。数は物足りないが、失敗はわずか1。通算351盗塁の技量を示した。だが「30」をクリアするため、そして打倒巨人のため、内海は避けて通れない。

 ドラフトで社会人の即戦力内野手2人が加入し、二塁レギュラー死守へ来季は正念場。「引退が近くなってきたが、その前にもう1度優勝したい」。観客を前にそう誓ったベテランに、グラウンドで安全運転する気はない。【柏原誠】