定位置確保の秘策はフットケア!

 右翼レギュラー候補の筆頭、日本ハム岡大海外野手(23)が、とっておきのアイテムをキャンプ地に持ち込む。30日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレ。初の1軍スタートとなる春季キャンプに<1>足ツボを刺激する健康ボード<2>バランスマット<3>スパイクの新インソールを準備したことを明かした。昨季故障した左足に細心の注意を払いながら、外野の一角を勝ち取る。

 黙々とスイングを繰り返した。気温1度だった鎌ケ谷の室内練習場。岡が白い息を吐きながら、精力的にマスコットバットを振り込んだ。1年目の悔しさが体を突き動かしていた。「昨年は全然、何もやっていない。ケガをしてから、ずっと2月を目指してきた」。昨季は5月の2軍戦で左足リスフラン関節を脱臼骨折した。ほぼ1年間を棒に振ったが、今春キャンプは初の1軍スタート。首脳陣の期待に応えるべく、準備は万端だった。

 外野レギュラーを奪う秘策はフットケアだった。「宿舎の部屋でも足のケアや練習が出来るように」と、用意したものは3つある。1つ目は健康ボード。突起物で故障箇所をもみほぐしてケアする。2つ目はバランスマット。宿舎の自室で素振りをする際、柔らかい素材の上でスイングを繰り返すことで下半身強化に努める。3つ目は実戦的なアイテムとなるスパイクの新インソール。50メートル5秒7の俊足を不安なく披露するために中敷きを見直した。

 ケガに泣いたルーキーイヤーの悔しさを糧にする。外野の一角を奪う可能性は十分。昨季は選手起用が流動的だった右翼のレギュラー候補筆頭として期待は高い。中堅の陽岱鋼は慢性的な右肩痛を抱え、左翼の中田はキャンプ中に一塁手の練習も行う見通し。全体的に確定要素が少ない分、チャンスは広がっている。「ポジションを勝ち取っていきたい」。足元強化で一気にレギュラー奪取を狙う。【木下大輔】