東都大学リーグ、駒大の新監督に社会人野球のJR東日本東北・西村亮コーチ(37)が就任することが31日、分かった。早ければ近日中にも大学から発表される予定。駒大は小椋正博監督(58)が昨年末に09年に起こした不祥事の責任を取って辞任し、この日に2年間の謹慎処分が決まった。選手たちは1月から監督不在のまま練習を続けてきたが、大学側は社会人を中心に指導者としての経験がある人物を探していた。

 リーグ優勝26度、大学日本一10度の名門再建は、OBの青年指揮官に託された。静岡県出身の西村氏は監督経験こそないが、高校、大学、社会人ともに主将を務めるなど、抜群のリーダーシップを発揮してきた。東都リーグでは96年春に一塁手でベストナインを獲得し、96年秋には後にプロでも活躍する井口(青学大)を抑えて打率5割1分5厘で首位打者に輝いた。また、同シーズンでは2度目のベストナインを受賞した。大学卒業後はJR東日本東北で主に捕手として活躍。現在はコーチを務めているが、既に会社側も出向を了承している。

 今年は例年より早く、4月1日にはリーグ戦が始まる。西村新監督の合流する日程は未定だが、できるだけ早く新体制でスタートを切りたいところ。駒大は01年秋以来優勝から遠ざかっており、昨年は春秋ともに5位に沈んだ。11年ぶりのリーグ制覇へ向け、フレッシュな力での戦国東都に立ち向かう。

 ◆西村亮(にしむら・あきら)1974年(昭49)7月18日生まれ。静岡県掛川市出身。静岡-駒大-JR東日本東北。現役時代は177センチ、78キロ。右投げ右打ち。趣味はスポーツ観戦。血液型B。