3年目の西武岸孝之投手(25)の来季年俸が1億円の大台を突破した。14日、西武ドームで契約更改交渉を行い、4500万円増の1億2000万円でサインした。入団から3年での大台到達は球団では00年松坂(2年)97年西口(3年)に続くスピード昇給となった。

 わずか10分で交渉を終えた岸は、ホクホク顔で会見に臨んだ。「想像より高く評価していただき、考える間もなくサインした」。入団から3年で11、12、13勝と2ケタ勝利。前田球団本部長は「年々進化している。1年間ローテの座を守った」と、最大限の評価でたたえた。

 責任も自覚した。来年の開幕投手争いに「毎年、春先が一番調子が悪いが、それ(開幕投手)ができればいい」と立候補。「涌井という絶対的なエースがいるが、負けないぐらいの成績を残したい」と話した。発言の節々に、1億円プレーヤーの責任感がこめられていた。【山内崇章】