リーグ制覇を果たしたソフトバンクに、銭闘ムードが一斉に漂い始めた。福岡県内で行われた納会ゴルフ後、杉内俊哉投手(30)、和田毅投手(29)らが一様に険しい表情を浮かべた。前日21日に小林取締役が、年俸提示方法の変更を明言。前日にFA残留交渉が難航中の多村を援護射撃し、自身の更改についても“けん制球”を投じたエース杉内は「(変更を)今さら言うのはおかしいでしょ。去年までは、やったらやっただけの評価をしてくれた。納得するまで話を聞きたい。越年?

 僕の場合は代理人もいるので」と前日以上に語気を強めた。

 杉内とともに17勝を挙げリーグMVPにも輝いた和田も「話を聞いてみないと分からない。ただ、もしそうなら今年頑張った分がまったく意味がなくなる。多村さんの(報道など)を見ているとそういうふうに思えてもおかしくない。終わってから言うなら、始まる前に言ってくださいと思う」と主張した。守護神馬原も「球団も(変更を)やっていいと思う。選手だって納得するまで判を押さないと思うし、それでいい」と怒りを抑えるように言った。

 主力が反発の姿勢を見せているのは“後出しジャンケン”に対してだ。球団側は、基本年俸での大幅増減をなくし大型の出来高契約を組み込む方式をとるとみられる。