<WBC:メキシコ5-2米国>◇8日(日本時間9日)◇1次ラウンドD組◇米アリゾナ州フェニックス

 メキシコが米国に勝利し、1次ラウンド勝ち抜けの望みをつないだ。前日、イタリアに手痛い逆転負けを喫していただけに、何とか流れを変えたかった。カギとなったのは、ほぼ完璧な継投をした投手陣だ。直前に足を痛め、出場が危ぶまれた先発ガヤード(ブルワーズ)が、ブ軍同僚ブラウンを軸とする強力打線の出ばなをくじいた。4回1死一、二塁で降板するまで、2安打1四球。続く中継ぎが適時打を許して1失点したが、試合のトーンを決めた。

 打っては、3回に主砲A・ゴンザレスが2点本塁打で追加点を演出。その後は3四球を選んで、5打席中4度の出塁に成功し、打線をけん引した。第1回WBCでは、同じくチェースフィールドで行われた米国戦に敗れているだけに、勝利への感慨も大きい。「信じられない勝利だ。でも、長くは喜んでいられない。明日も勝つぞ」と、気を引き締めることを忘れなかった。