プロボクシングのミニマム級ダブル世界戦は16日、東京・代々木競技場第2体育館で開催される。軽量級ホープとなる重岡兄弟が国内初の同時世界王者を目指し、出陣する。

【日本】

★日本初は亀田興毅と大毅 10年2月7日に亀田3兄弟の次男大毅がデンカオセーン(タイ)からWBA世界フライ級王座を奪取。当時、長男興毅もWBC世界フライ級王者で、日本初の兄弟世界王者が誕生した。

★亀田は世界初3兄弟同時も達成 13年9月3日に大毅がIBF世界スーパーフライ級王座を獲得してWBA世界フライ級に続く2階級制覇を達成。当時、興毅がWBA世界バンタム級王者で、三男和毅も1カ月前にWBO世界バンタム級王座を獲得しており、3兄弟同時世界王者としてギネス世界記録に認定された。

★井上兄弟も 18年12月30日に井上兄弟の弟拓真がWBC世界バンタム級暫定王座決定戦でペッチ・CPフレッシュマート(タイ)に判定勝ちして王座獲得。同年5月に3階級制覇を達成していたWBA世界バンタム級王者の兄尚弥とともに、兄弟同時世界王者となった。

 

【世界】

★双子の世界王者 88年5月9日、双子の兄カオコー・ギャラクシー(タイ)がウィルフレド・バスケス(プエルトリコ)に判定勝ちしてWBA世界バンタム級王座を奪取。当時、弟カオサイはWBA世界スーパーフライ級で長期政権を築いており、史上初の双子の世界王者が誕生した。カオコーは初防衛に失敗したが、カオサイは91年12月まで19度防衛した。

★同日世界王者誕生 92年9月4日にデンマークのブレダル兄弟が首都コペンハーゲンで同じ日に世界王座を奪取した。兄ジミーがダニエル・ロンダに判定勝ちしてWBO世界スーパーフェザー級王座を奪取。弟ジョニーもホセ・キリノに判定勝ちしてWBO世界スーパーフライ級王座を獲得した。ジョニーはWBA世界バンタム級王座も獲得して2階級制覇に成功した。

★名王者エリック・モラレスも 99年6月7日にモラレス兄弟の弟ディエゴがWBO世界スーパーフライ級王座を獲得。当時、兄エリックもWBC世界スーパーバンタム級王座を6度防衛中の不敗の人気王者だった。ディエゴは2度目防衛に失敗したが、エリックはその後、スーパーライト級まで4階級制覇した。

★メキシコのマルケス兄弟は合わせて6階級制覇 03年2月1日に兄ファン・マヌエル・マルケスがIBF世界フェザー級王座を獲得。2週間後の2月15日に弟ラファエルもIBF世界バンタム級王座を獲得した。その後、兄ファン・マヌエルはWBC世界スーパーライト級王座獲得まで4階級制覇。ラファエルもWBC世界スーパーバンタム級を獲得して2人合わせて6階級を制覇した。

★ヘビー級はウクライナのクリチコ兄弟が4団体独占 08年10月11日に兄ビタリ・クリチコがWBC世界ヘビー級王座を奪取。当時、弟ウラジミールもIBF、WBO世界ヘビー級王者で、ヘビー級初の兄弟同時世界王者となった。ウラジミールは11年7月2日にWBA王座も統一。13年12月にビタリが王座を返上するまで、兄弟で4団体の王座を独占した。ビタリは現在のキーウ市長。

★米国のチャーロ兄弟は史上初の双子同一階級王者 15年9月12日に兄ジャモールが3回KO勝利でIBF世界スーパーウエルター級王座を奪取。8カ月後の16年5月21日に弟ジャーメルが8回KOでWBC同級王座を獲得。史上初めて双子の兄弟で同時に同一階級王座に就いた。その後、ジャモールはWBC世界ミドル級王座を獲得して2階級制覇。ジェーメルは20年9月にWBAスーパー、IBF王座を、22年5月にはWBO王座も統一して4団体統一王者に君臨した。