男子フライ級決勝は三國成(開志学園1年)が加藤敦士(新潟向陽2年)に1回1分9秒でRSC勝ちして初優勝。全国高校総体(インターハイ)初出場を決めた。

強烈な左ストレート2発で三國が高校の全国大会初切符を手にした。立ち上がり、コーナーに詰めると軽くステップを踏んで左ストレート。相手をポストまで飛ばすようにダウンを奪う。その後も的確なパンチと警戒なフットワークを披露。「決めようと思った」と最後はワンツーでフィニッシュした。

「減量がきつかった」と2週間で7キロ体重を落としたため、コンディションは不良だった。それでも実力の一端はしっかりと披露。「オール『4』かな、と思っていたが、ここぞというところのアピールがすごい。『5』が見えてきた」。圧勝劇を仁多見史隆監督(48)も絶賛した。

東京出身。同校では初の県外出身者だ。足立区立第七中3年だった昨年は全日本UJフレッシュ大会48キロ級で優勝した実力を持つ。小学1年から通っていた鹿浜ボクシングジムの桐生研二代表が新潟・長岡市出身だった縁で、昨年8月に開志学園の練習を見学した。「仁多見監督の指導を受けたいと思った」と入学を熱望し、受け入れられた。それだけに意識は高い。「インターハイは、もちろん優勝を狙う」。高校初の全国舞台も物おじせずに臨む。

◆三國成(みくに・せい)2007年(平19)7月20日生まれ、東京都出身。ボクシングは4歳から。西新井小1年から鹿浜ジムに通い始める。昨年の全日本UJフレッシュ大会48キロ級で優勝。開志学園に入学し、4月の春季地区大会フライ級で優勝。166センチ。