WBO女子世界スーパーフライ級王者昼田瑞希(27=三迫)が63秒殺で初防衛に成功した。同級1位ケーシー・モートン(39=米国)の挑戦を受け、1回1分3秒、レフェリーストップによるTKO勝利。右フックからの連打でダウンを奪うと、立ち上がったモートンに右フックで2度目、左ストレートで3度目ダウンを追加。最後はラッシュで攻め切り、4度目のダウンを奪ってレフェリーストップ勝ちとなった。

秒殺での初防衛成功となり、「自分もすごくびっくりして口が開いていたと思う。すっごいうれしい。最初は加藤(健太)トレーナーとの作戦でKOするとは言っていたが、しっかりジャブを突いていこうと思った。パンチが良い感触だったので、いっちゃおうと思いました」と圧倒的な勝利を振り返った。

王座挑戦よりも難しいとされる初防衛戦をあっさりクリアした。「私は初防衛とか考えてなくて目の前の試合に勝つことで120%出すことで集中していた。いつもとやることも、メンタルも変わらない。ただベルトが腰に戻ってきてうれしい」と感慨に浸った。

モートン戦前、約3週間の日程で単身の米ロサンゼルス合宿を敢行した。あらためて海外の女子ボクサーの選手層、実力を肌で知った。世界王者として気持ちを引き締めて臨んだ初防衛戦。「この前、米国合宿に行き、もっと強い選手がいると思った。もっと大きい舞台で米国、海外に進出したいのでみなさんパスポートの準備をしてください。もっと強くなって最強無敵になります」と世界王者として突っ走ることを宣言していた。