マルティネスの攻撃力は予想していたが、ディフェンスを含めたテクニックは予想以上だった。中間距離での左ジャブを持ち味としている井岡に対して、左ジャブ、サウスポーにスイッチしての右ジャブで打ち勝っていた。それがポイント差にも表れた。

結果論になるが、初回の井岡の左ボディーブローは決まるのが早すぎたのかもしれない。打ち気満々だったマルティネスは動きが止まり、明らかに効いていた。その後、ボディーをがっちりガードして、井岡の打ち終わりにアッパーを狙う作戦に切り替えた。それが効果的だった。もし井岡のあのボディーブローが中盤や終盤に当たっていたら、また違う結果になっていたかもしれない。

井岡も終盤は強いパンチを浴びながらも、リスク覚悟で打ち合った。特に最終回は倒すか倒されるかの勝負に出た。勝利への強い執念が伝わってきたし、自分に悔いを残さないように戦っているように私には見えた。35歳になるが、やる気さえあればまだまだいけると思う。あとは本人の気持ち次第だ。(元WBC、WBA世界ミニマム級王者)

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