ボクシング元WBC世界フライ級王者で現WBA世界バンタム級4位の比嘉大吾(29=志成)が亡き先輩に国内最長ブランクでの世界王座返り咲きを届ける。24日、東京・有明アリーナで同級王者堤聖也(29=角海老宝石)に挑戦する。15日に東京・目黒区の所属ジムで練習を公開。通常メニューに加え、70キロのバーベルを腰の位置で振り回す体幹トレも披露し「打ち合いになると思っている。自信はある」と気合を入れた。

昨年9月、WBO世界同級王者武居由樹(大橋)に負けた後、現役引退を決意したが、同11月に王座奪取した同じ95年度生まれとなる堤の挑戦者としてオファーが届いた。1週間熟考して現役続行を決めた頃、前所属先の先輩ボクサー知念大樹さんが都内の自宅で亡くなった。大樹さんは宮古工高時代の恩師、知念健次元監督の次男でもある。

比嘉は「白井・具志堅ジムの時も1年ぐらい大樹先輩と一緒で。学生の時からお世話になったし東京でも良くしてくれて。(大樹さん死去は)影響あります」と現役続行&世界再挑戦への思いを強くした。知念元監督からも「大樹も一緒につれていく」と試合会場での応援を約束されている。

亡き先輩への思いも胸に18年4月、体重超過による王座剥奪以来、6年10カ月ぶりの世界ベルト奪取を目指す。勝てば高山勝成の5年11カ月を上回る国内最長ブランクの世界返り咲きとなる。堤から引導を渡す発言を受けたが「勝って最後にするのがいい。頑張ります」と受け流し、静かに燃えた。【藤中栄二】